「ピラティスって、何回くらいで身体は変わりますか?」
体験前に、ほとんどの方がこの質問をされます。
結論からお伝えすると、
「一概には言えませんが、目安はあります。」
魔法のように一瞬で変わるものではありません。
ただし、闇雲に続けなければいけないわけでもありません。
この記事では、
- なぜ効果が出るまでに個人差があるのか
- 身体の中では、どんな順番で変化が起きているのか
- 焦らず、でも遠回りしないための考え方
を、理学療法士の視点から整理してお伝えします。
なぜ「何回で変わるか」は人によって違うのか

ピラティスの効果が出るまでの回数には、はっきりとした個人差があります。
その理由は、とてもシンプルです。
主に影響するのは、次の3つです。
- 姿勢や動きのクセ
- 痛み・不調の有無
- 運動経験や日常生活の習慣
「年齢が高いから時間がかかりますか?」と聞かれることもありますが、
実際には年齢よりも“身体の使い方”の影響が大きいケースがほとんどです。
同じ回数でも、
早い段階で変化を感じる人もいれば、
少し時間をかけて変わっていく人もいます。
変化が出やすい「3つの段階」

ピラティスは科学的にみると
モーターコントロールエクササイズ(運動制御訓練)と言われる特徴をもった運動です。
そして運動の効果は、一気に起こるのではなく、段階的に現れることが多いです。
※運動による身体の変化は、
神経の変化 → 組織の変化という順番で起こることが、研究でも示されています。
フェーズ①:数回〜1ヶ月(神経の変化が中心)

この時期に多くの方が感じるのは、
- 呼吸がしやすくなる
- 身体が軽く感じる
- 姿勢を取りやすくなる
- 動きがスムーズになる
といった感覚的な変化です。
ここで起きているのは、
筋肉そのものが太くなったり、形が変わった結果ではありません。
運動生理学の研究では、
運動を始めた初期段階では、神経系が筋肉をより効率よく使えるようになることが、
変化の大きな要因であると示されています。
具体的には、
- これまで十分に使えていなかった筋肉に、脳から「スイッチが入る」ような変化がおきる
- 筋肉に力を入れるタイミングが整う
- 無駄な力みが減り、筋肉同士の協調性が高まる
といった、神経生理学的な適応が起こります。
そのため、
「数回で動かしやすくなった」
「姿勢が楽になった」
と感じるのは、とても自然な反応です。
フェーズ②:1〜3ヶ月(神経+組織の変化)

継続して取り組めている方は、
- 姿勢の安定感
- 日常動作の楽さ
- 痛みや違和感の軽減
といった変化を、よりはっきり感じやすくなります。
この段階では、
神経の使い方の改善に加えて、
筋肉や結合組織といった身体の構造そのものにも、少しずつ適応が起こり始めます。
フェーズ③:3ヶ月以降(組織学的な変化が中心)

さらに継続することで、
- 見た目の変化
- 疲れにくさ
- 不調の再発しにくさ
など、生活全体に影響する変化が現れてきます。
研究では、
筋線維の肥大や筋の構造的な変化(筋束長や安定性の変化など)は、
一定期間の継続後に現れることが示されています。
そのため、
「最初は楽になったけれど、見た目はすぐ変わらない」
という状態は、
身体の仕組みとしてはごく自然なプロセスです。
焦らず取り組むために大切な考え方

ここで一つ大切なのは、
身体づくりは「早く変えること」よりも「正しい方向で積み重ねること」が重要だという点です。
初期に起こる神経の変化は、
「正しく動ける準備が整った状態」とも言えます。
この土台ができていないまま、
回数や負荷だけを増やしてしまうと、
- 代償動作が増える
- 痛みが出やすくなる
- 結果的に遠回りになる
ことも少なくありません。
この考え方については、
👉 身体が変わるまでの正しい考え方
で、もう少し詳しくまとめています。
「どれくらいで変わりそうか」は評価で予測できる

実は、
どのくらいで変化が出そうかは、最初のカウンセリング&身体評価である程度予測できます。
withでは、
- 姿勢
- 動きのクセ
- 筋力や柔軟性
- 痛みや既往歴
などを丁寧に確認した上で、
一人ひとりに合った進め方を判断しています。
評価について詳しく知りたい方は、
👉 ピラティス前の「評価」とは何をしているのか?
をご覧ください。
「自分の場合は?」を知る一番の近道

結局のところ、
**「あなたの場合、どのくらいで身体が変わりそうか」**は、
実際に身体を見てみないと分かりません。
withでは、
いきなり運動を始めるのではなく、
まず身体の状態を確認する時間を大切にしています。
「続けられるか不安」
「自分に合っているか知りたい」
という方は、こちらも参考にしてください。
👉 津田沼でピラティスをお探しの方へ
まとめ

- ピラティスの効果が出るまでの回数には個人差がある
- 初期は神経の変化、継続で組織の変化が起こる
- 大切なのは、回数よりも「正しい方向で続けること」
焦らず、でも遠回りしないために。
まずは自分の身体を正しく知ることから始めてみてください。
- Sale DG. Neural adaptation to resistance training. Med Sci Sports Exerc. 1988
- Moritani T, deVries HA. Neural factors versus hypertrophy in the time course of muscle strength gain. Am J Phys Med. 1979
- Enoka RM. Neural adaptations with chronic physical activity. J Biomech. 1997
- Seynnes OR et al. Early structural adaptations to resistance training. J Appl Physiol. 2007

