猫背は運動だけで改善する?|姿勢評価が必要なケースと注意点

猫背が気になり、運動だけで改善するのかを考えている様子を表したイラスト

「猫背を改善したくて、ストレッチや筋トレを続けている」
「姿勢を意識するようにしているけれど、あまり変わった実感がない」

こうした声は、決して珍しくありません。

猫背というと、
「背中が丸い=筋力不足・柔軟性不足」
と考えられがちですが、実際には
運動だけで改善しやすいケースと、そうでないケースが存在します。

この記事では、
猫背が運動だけで変わる場合と、
先に姿勢評価が必要になる場合の違いについて整理していきます。


猫背は「姿勢の形」だけの問題ではありません

猫背が背中の丸さだけでなく、視線や呼吸、骨盤など全身の要素と関係していることを示すイラスト

猫背は、単に背中が丸くなっている「形」の問題ではありません。

姿勢は、

  • 視線
  • 呼吸
  • 骨盤や下肢の位置
  • 感覚入力と神経系の制御

といった要素が複合的に関わって決まります。

実際、円背(いわゆる猫背)は
筋力低下だけで説明できるものではなく、
感覚やバランス、呼吸など複数の要因が関与することが報告されています【文献①】。

そのため、
「背中を伸ばす」「筋トレをする」
といったアプローチだけでは、
変化が出にくいケースもあります。


運動で改善しやすい猫背の特徴

意識することで一時的に姿勢が整う、運動で改善しやすい猫背の例を示すイラスト

一方で、
猫背の中には 運動によって改善しやすいケース もあります。

たとえば、

  • 可動域の制限が主な問題になっている
  • 意識すると一時的に姿勢が整う
  • 痛みや強い不安がない

こうした場合、
適切な運動介入によって姿勢指標が改善したという報告もあります。

ピラティスを用いた介入研究では、
一定期間のトレーニングにより
体幹機能や姿勢の改善がみられた例が示されています【文献⑤】【文献⑧】。

ただし、
すべての対象者で同じ効果が得られたわけではない
という点も、研究では同時に示されています。


運動だけでは変わりにくい猫背の特徴

運動後はいったん姿勢が整っても、無意識のうちに元に戻ってしまう猫背の状態を示すイラスト

次のような特徴がある場合、
運動だけでは猫背が変わりにくいことがあります。

  • 無意識に元の姿勢へ戻ってしまう
  • 長時間同じ姿勢でいると強い疲労感が出る
  • 呼吸の浅さや安定性の問題を感じる

姿勢は、
意識して作るものというより、
無意識下で選択され続けている状態 です。

姿勢と可動性・筋活動は単純に比例しないことも報告されており【文献③】、
ストレッチや筋トレだけでは
神経的な制御が変わらないケースもあります。

姿勢が無意識で元に戻ってしまう背景については、
こちらの記事でも詳しく整理しています。

▶︎ 姿勢改善がうまくいかない本当の理由|ストレッチや運動だけでは変わらないケース


姿勢評価をせずに運動を続けるリスク

姿勢評価を行わずに運動を続け、不安や違和感を感じている様子を示すイラスト

猫背を改善したい一心で、
評価を行わずに運動を続けてしまうと、

  • 合っていない運動を選び続ける
  • 疲労感や違和感が増える
  • 「頑張っているのに変わらない」と感じる

といった状態に陥ることがあります。

円背は、見た目の問題だけでなく、
全身機能や将来的な健康指標とも関連することが指摘されています【文献②】。

だからこそ、
「何をするか」よりも先に、
今の状態を整理する視点 が重要になります。

実際、
ジムやヨガなどで「続かなかった」と感じる人の多くは、
運動そのものではなく、進め方が合っていなかったケースも少なくありません。

▶︎ ジムやヨガが続かなかった人へ|「運動が合わなかった」のではない理由


評価があると、何が変わるのか

専門家とともに姿勢や身体の状態を確認し、改善の方向性を整理している様子を示すイラスト

姿勢評価を行うことで、

  • どこを優先すべきか
  • 運動が適しているのか
  • まず整理すべきポイントは何か

といった判断がしやすくなります。

ピラティスを含む運動介入でも、
どの部位を優先するか、どこから始めるかによって、
結果が大きく変わることが指摘されています【文献④】【文献⑦】。

評価があることで、
無理に運動量を増やさずとも、
変化の方向性を見極めることができます。


猫背改善を始める前に整理してほしいこと

猫背改善を始める前に、自分の身体の状態や困りごとを整理している様子を示すイラスト

猫背を改善したいと感じている場合、
次の点を一度整理してみてください。

  • どんな場面で猫背がつらくなるか
  • どれくらいの時間で姿勢が崩れるか
  • 自分で修正できている感覚があるか

これは、
「向いていない」と判断するためではなく、
より安全で納得感のある選択をするため の整理です。


まとめ

猫背は、
必ずしも「運動不足」だけが原因ではありません。

運動によって改善しやすいケースもあれば、
先に姿勢や身体の状態を整理したほうがよいケース もあります。

大切なのは、
方法を増やすことではなく、
今の自分に合った進め方かどうかを見極めること です。

猫背が気になる場合も、
いきなり運動を始める前に、
一度立ち止まって考えるという選択肢があることを、
知っておいてください。

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① Katzman WB et al.
Age-related hyperkyphosis: its causes, consequences, and management.
J Orthop Sports Phys Ther. 2010.

② Kado DM et al.
Hyperkyphosis predicts mortality independent of vertebral osteoporosis.
Arch Intern Med. 2009.

③ Culham EG et al.
Spinal mobility and posture in healthy adults.
Spine. 1994.

④ Granacher U et al.
Effects of core instability strength training on trunk muscle strength, balance and posture.
Sports Med. 2013.

⑤ Kloubec JA.
Pilates for improvement of muscle endurance, flexibility, balance, and posture.
J Strength Cond Res. 2010.

⑦ Wells C, Kolt GS, Bialocerkowski A.
Defining Pilates exercise: a systematic review.
Complement Ther Med. 2012.

⑧ González-Gálvez N et al.
Effects of a Pilates exercise program on posture and flexibility in female adolescents.
J Bodyw Mov Ther. 2019.