ピラティスや腹筋運動をしていると、
・腹筋なのに首が疲れる
・首に力が入ってしまう
・力を抜こうとしても抜けない
・運動後に首が張る
こうした感覚を経験したことはありませんか?
これは珍しいことではありません。
むしろ、
身体がうまく役割分担できていないサイン
であることが多いです。
そして重要なのは、
首の問題は「首の問題ではない」
ということです。
ここでは、運動中に首に力が入る人に共通する理由を、身体の仕組みから整理していきます。
運動中に首に力が入る原因とは

まず知っておきたいことがあります。
それは、
首に力が入る=首が悪い
ではないということです。
多くの場合は、
本来働くべき部分がうまく働かないために、首が代わりに頑張っている
状態です。
つまり問題は、
首を使っていることではなく、
首しか使えない状態
にあることが多いのです。
特に、
・腹筋運動で首が痛くなる
・ロールアップで首が疲れる
・プランクで首が張る
こうしたケースはよく見られます。
このような状態については、こちらでも詳しく整理しています。
▶ ピラティスで首の前がつらい理由|腹筋で首が疲れる人の共通点
運動中に首が疲れる人の共通点
特に多いのは次の3つです。
① 体幹の安定が不足している

身体は、
安定 → 動き
の順番で機能します。
しかし体幹の安定が不足すると、
身体は別の場所で補おうとします。
その代表が:
首
です。
例えば:
・腹筋運動
・ロールアップ
・体幹トレーニング
こうした動きで首が疲れる人は、
腹筋ではなく、
首で身体を支えている
ことが多いです。
これは意識の問題ではなく、
身体の機能分担の問題です。
このような状態は、ロールアップなどで特に起こりやすくなります。
▶ ロールアップで首がつらい人へ|腹筋ではなく“安定の順番”の問題
② 呼吸が首主導になっている

もう一つ多いのが呼吸です。
本来呼吸は:
横隔膜
肋骨
腹部
が中心になります。
しかしこれがうまく使えないと、
首の筋肉(斜角筋・胸鎖乳突筋など)が代償します。
すると:
・息を吸うと首が固まる
・呼吸を意識すると首が疲れる
・肩が上がる
こうした状態になります。
つまりこれは、
呼吸が下でできないために、
首で呼吸している状態
です。
詳しくはこちらで整理しています。
▶ 呼吸を意識すると首が固まる理由|横隔膜ではなく首で吸っていませんか?
③ 動きの順番が崩れている

身体は本来、
安定 → 大きい筋肉 → 小さい筋肉
の順で働きます。
しかしこの順番が崩れると、
小さい筋肉から頑張ります。
その代表が:
首です。
つまり、
腹筋を使う前に、
首が働いてしまう状態です。
この場合、
力を抜こうとしても抜けません。
なぜなら、
身体が必要としているからです。
首の力が抜けない本当の理由

ここはとても重要です。
よく、
「首の力を抜きましょう」
と言われます。
しかし多くの場合、
これは解決になりません。
なぜなら、
首に力が入るのは
結果
だからです。
原因ではありません。
原因は:
・安定不足
・呼吸代償
・身体の分担不足
です。
つまり必要なのは、
首の力を抜くことではなく、
首が頑張らなくてよい状態を作ること
です。
これは臨床でも同じ考え方です。
痛みが出る場所ではなく、
なぜ負担が集中したのか
を整理することが大切になります。
首の問題は一つではありません

首の負担が増える理由は一つではなく、
・姿勢
・呼吸
・動き方
・安定性
など複数の要因が関係することが多いです。
首の問題の全体像はこちらで整理しています。
▶ 首がつらい・力が入る人へ|ピラティスでも起こる首問題の全体像と身体チェックガイド
こういう場合は今の身体の状態を整理することも大切です

もし次のような状態がある場合は、
運動方法を増やす前に、
まず身体の状態を整理した方が安全な場合もあります。
・首の痛みが続く
・しびれがある
・運動すると悪化する
・左右差が大きい
・どこを使っているか分からない
身体は状態によって、
やるべきことが変わります。
もし、
「自分は運動していい状態なのか」
迷う場合は、
まず今の身体の状態を確認することも一つの方法です。
▶ 運動していい状態か確認したい方へ
ピラティスを始める前の身体チェックガイド
運動中に首が疲れる人のまとめ

運動中に首が疲れる人の多くは、
首の問題ではなく、
身体の分担の問題を抱えています。
共通するのは:
・体幹安定不足
・呼吸代償
・動作順序の問題
です。
そして重要なのは、
首の力を抜こうとすることではなく、
首が頑張らなくてよい状態を作ること
です。
身体は正しく役割分担できるようになると、
自然と楽になります。
もし、
首が疲れる状態が続いている場合は、
「何をやるか」より、
今どういう状態なのかを整理すること
が第一歩になることもあります。

