【ピラティスが向いていない人の特徴】

~ ピラティスを始める前に知っておいてほしいこと ~

「身体を良くしたい」
「運動を始めたい」

そう思ってピラティスに興味を持つ方は、年々増えています。

一方で、
すべての人にピラティスが最適な選択とは限らない
というのも、理学療法士としての正直な実感です。

この記事では、
ピラティスが向いていない可能性がある人の特徴を、
科学的な視点も交えながらお伝えします。

これは否定ではなく、
遠回りをしないための判断材料として書いています。


ピラティスが向いていない人①

とにかく「運動量・強度」を最優先したい人

  • 汗をたくさんかきたい
  • 短時間で追い込みたい
  • 強度の高いトレーニングを求めている

こうした目的が最優先の方にとって、
ピラティスは物足りなく感じることがあります。

ピラティスはMCE(Moter Control Exercise)という
姿勢や動作の質を高めることを主目的とした運動
であり、
消費カロリーや強度を最優先に設計されたものではありません。

実際、システマティックレビューでは
ピラティスは筋持久力や柔軟性、姿勢改善には有効である一方、
高強度トレーニングや有酸素運動と比較して、
体脂肪減少効果において明確に優れているとは言えない

と報告されています。

👉 参考文献


ピラティスは「ダイエット特化型」の運動ではありません

ピラティスによって、

  • 体幹機能
  • 姿勢制御
  • 身体認識(ボディアウェアネス)

が向上する可能性は、多くの研究で示されています。

一方で、
短期間で体重を落としたい・消費カロリーを最大化したい
という目的においては、

  • ウォーキング
  • ランニング
  • サーキットトレーニング

など、他の運動様式の方が適しているケースもあります。

ピラティスは
「痩せるための運動」というより、
身体を整え、結果として体型や動きが変わっていく運動
と捉える方が現実的です。

👉 参考文献


ピラティスが向いていない人②

「筋肉を大きくしたい」「ムキムキになりたい」人

ピラティスでは、

  • インナーマッスルの活性化
  • 筋持久力の向上
  • 協調性の改善

といった効果が期待できます。

一方で、
**筋肥大(いわゆる見た目として筋肉量を増やすこと)**を
主目的とした場合、
ピラティスは最適解とは言えません。

研究では、
ピラティスによって筋力・筋持久力が向上することは示されているものの、
最大筋力や筋肥大に関しては、
高負荷レジスタンストレーニングの方が効果が大きい

とされています。

👉 参考文献

そのため、姿勢改善だけでなく

  • 見た目として筋肉量を増やしたい
  • 最大筋力を高めたい

という目的が強い場合は、
ウェイトトレーニングとの併用が現実的な選択になります。


ピラティスが向いていない人③

評価や説明は不要だと感じる人

パーソナルピラティスでは、

  • 姿勢
  • 動作
  • 可動域
  • 左右差・代償動作

といった評価をセッション内で行いながら進めます。

「説明はいらない」
「とにかく動きたい」

という方にとっては、
こうしたプロセスが煩わしく感じることもあります。


ピラティスが向いていない人④

すぐに“結果だけ”を求めたい人

身体の変化には個人差があります。

  • 1回で感覚が変わる人
  • 数回で日常が楽になる人
  • 時間をかけて安定していく人

さまざまです。

「◯回で必ず治る」
「すぐに変わらないと意味がない」

こうした期待が強すぎる場合、
ピラティスは合わないと感じてしまうかもしれません。


それでもピラティスが向いている人

一方で、次のような方には
ピラティスはとても相性が良いと感じています。

  • 痛みや不調の原因を知りたい
  • 姿勢や動きを根本から整えたい
  • 闇雲に運動するのは不安
  • 自分の身体を理解しながら進めたい

こうした方にとって、
ピラティスは「運動」以上の価値を持ちます。


withが大切にしていること

からだ機能改善サロンwithでは、
「ピラティスをすすめること」自体を目的にはしていません。

大切にしているのは、

  • 今の身体の状態
  • 目的
  • 生活背景

を踏まえたうえで、
その人にとって本当に必要な選択肢を一緒に考えることです。

そのため、
「今は別の方法の方が良い」とお伝えすることもあります


次に知ってほしいこと

この記事を読んで、

「評価って、具体的に何をしているの?」
「なぜ順番が大事なの?」

と感じた方は、
次の記事も参考にしてください。

ピラティス前の「評価」とは何をしているのか?
|理学療法士が見ているポイント


始める前に考えてみてください

ピラティスが合うかどうかは、

「流行っているか」
「有名か」

ではなく、

「今の自分に何が必要か」

で決めることが大切です。

この記事が、
ご自身の身体と向き合うための
一つの判断材料になれば幸いです。

からだ機能改善サロンwith
代表 紙谷航平


参考文献