骨盤の問題は、骨盤だけの問題ではない

骨盤が身体全体の中でつながりとして機能していることを示すイメージ

― 「どこを見ればいいのか」を整理します ―

骨盤が歪んでいると言われたとき、
多くの人はこう考えます。

  • 骨盤を整えればいい
  • 骨盤さえ直せば変わる
  • 問題は骨盤にある

ただ、ここまで読み進めてきた方の中には、
少し引っかかりを感じている方もいるかもしれません。

  • 骨盤は大きくズレる関節ではない
  • 整えても、使い方が変わらなければ戻る

それを踏まえると、
「本当に見るべき場所は、骨盤だけなのか?」
という疑問が浮かんできます。


骨盤は「単独で働く場所」ではありません

身体全体の中で骨盤が中央に位置していることを示すイメージ

骨盤は、
身体のちょうど中央に位置しています。

  • 上には、体幹や胸郭
  • 下には、股関節や脚

があり、
その間で力を受け取り、受け渡す役割を担っています。

つまり骨盤は、

  • それ自体が主役というより
  • 上下をつなぐ“中継点”

として働いています。


上の状態が変われば、骨盤の使われ方も変わる

胸郭や体幹の状態が骨盤に影響していることを示すイメージ

たとえば、

  • 胸郭が動きにくい
  • 呼吸が浅い
  • 体幹がうまく使えていない

こうした状態があると、
その影響は自然と骨盤にも及びます。

  • 骨盤が過剰に動く
  • 逆に固めて使われる
  • 片側に頼る動きになる

これらは、
骨盤が悪いから起きている
とは限りません。


下の使われ方も、骨盤に影響します

股関節や足部の使われ方が骨盤に影響する様子を示すイメージ

同じように、
下半身の使われ方も重要です。

  • 股関節がうまく動いていない
  • 足部で支えられていない
  • 体重のかけ方に偏りがある

こうした状態があると、
骨盤はその“しわ寄せ”を受けます。

結果として、

  • 骨盤が傾いて見える
  • 左右差が強調される
  • 違和感として自覚される

といった形で、
骨盤の問題として表に出てくることがあります。


「骨盤だけ整える」がうまくいかない理由

一部分だけを見ることの限界を示す抽象的なイメージ

ここまでの話を整理すると、

  • 骨盤は中継点である
  • 上下の影響を強く受ける

という特徴があります。

そのため、

  • 骨盤だけを見る
  • 骨盤だけを整える

という考え方では、
本来の原因に触れていないことも少なくありません。

これは、

  • 整体が悪い
  • 方法が間違っている

という話ではなく、
見ている範囲が狭いだけ
というケースが多いのです。


見るべきなのは「つながり」

身体の各部位が連動していることを示すイメージ

骨盤の状態を考えるときに大切なのは、

  • 骨盤そのもの
    ではなく
  • 骨盤がどう使われているか

という視点です。

そのためには、

  • 胸郭・体幹との関係
  • 股関節・足部との関係
  • 立つ・歩く・座るときの全体の動き

といった、
身体全体のつながりを見る必要があります。


どこから整えるかは、人によって違います

身体の状態に応じて優先順位が異なることを示すイメージ

ここで覚えておいてほしいのは、
「正しい順番」が決まっているわけではない
ということです。

  • 上から見た方が整理しやすい人
  • 下から見た方が変化しやすい人
  • まず休ませた方がいい人

状態やタイミングによって、
優先すべきことは変わります。

だからこそ、

  • 骨盤が原因
  • 骨盤が悪い

と決めつけないことが大切です。


ここまでで見えてくること

ここまで整理してきた内容を踏まえると、
「骨盤の問題」と呼ばれているものの多くは、

  • 骨盤そのものの異常
    ではなく
  • 身体全体の使われ方の結果

として捉える方が、
理解しやすいことがわかります。


次に考えるべきこと

ここまで読んで、

  • では自分は何を選べばいいのか
  • 整体なのか、運動なのか
  • それとも様子を見るのか

と迷いが残っている方もいるかもしれません。

次のページでは、
整体・運動・セルフケアを「優劣」ではなく「役割」で整理し、
今の状態に合った考え方をまとめます。


ここまで読んで迷いが残る方へ

自分の身体全体を俯瞰して考えている様子を示すイメージ

ここまで読んで、

  • 自分の場合、どこから見ればいいのか
  • 今は何を優先すべきか

迷いが残っている方は、
一度ここで全体を整理できます。

運動していいか迷う人のための「身体の判断ガイド」