膝が痛いのに「運動したほうがいい」と言われて不安な人へ

膝に痛みがあり運動をしてよいか迷っている状態を表したイラスト

膝に痛みがある状態で、
「運動したほうがいいですよ」と言われると、
不安になるのは自然なことです。

動かしたら悪化しそうな気もするし、
でも動かさないと治らないような気もする。
どちらが正しいのか分からず、
判断に迷ってしまう方も多いと思います。

実際、膝は体重が直接かかる関節です。
歩く、立つ、階段を上るといった
日常の何気ない動作だけでも、
膝には大きな負担がかかっています。

そのため、
「今この状態で運動して大丈夫なのか」
と感じるのは、
身体を大切にしているからこそ出てくる感覚です。

この記事では、
膝の痛みがあるときに運動を勧められて不安になる理由と、
運動する・しないを決める前に
整理しておきたい考え方について、
順を追ってお伝えしていきます。

無理に結論を出す必要はありません。
まずは、判断材料を整理するところから考えてみてください。


膝の痛みは「膝だけの問題」と考えていいのでしょうか?

股関節と足関節に挟まれた膝関節の位置関係を示した図

膝は、
股関節と足首のあいだに位置する関節です。

構造的に見ると、
上からの体重を受け止めながら、
下へ力を伝える「中継地点」のような役割をしています。

そのため、
膝そのものに大きな異常がなくても、

  • 股関節の動き方
  • 足首や足部の安定性
  • 体重のかかり方や姿勢

といった要素の影響を強く受けやすい関節でもあります。

「膝が痛い=膝が悪い」と
単純に言い切れない理由は、
こうした構造的な背景にあります。


膝の痛みがある人が、運動に不安を感じやすい理由

立位や歩行時に膝関節へ体重がかかる様子を示したイラスト

体重がかかる関節だからこその不安

膝は、
立つ・歩くといった動作だけでも
体重がかかる関節です。

動作によっては、
体重の数倍の負荷がかかることもあります。

その状態で痛みがあれば、
「さらに負担をかけてしまうのではないか」
と感じるのは、ごく自然な反応です。

過去の経験が影響している場合もある

過去に、

  • 運動をして痛みが強くなった
  • 頑張ったのに良くならなかった

といった経験があると、
運動に対する不安はより強くなります。

この不安は、
「運動が嫌いだから」
「努力が足りないから」
生まれるものではありません。

身体からのサインを
きちんと感じ取れている証拠とも言えます。


「膝を鍛えればいい」という考え方が合わないケース

膝の痛みが筋力だけでなく関節の使われ方にも関係することを示したイラスト

膝の痛みがあると、
「太ももの筋肉を鍛えましょう」
「スクワットをしましょう」
と言われることがあります。

もちろん、
筋力が必要な場面もあります。

ただし、
すべての膝の痛みに
同じアプローチが合うわけではありません。

膝の痛みの背景には、

  • 力のかかり方が偏っている
  • 関節が安定しにくい状態で使われている
  • 周囲の関節との連動がうまくいっていない

といった要因が関係していることも多くあります。

このような場合、
筋力を高める前に
「どのように使われているか」を整理しないと、
かえって負担が増えてしまうこともあります。


O脚や姿勢と、膝の痛みの関係

脚のアライメントによって膝への力のかかり方が変わることを示した図

膝の痛みを考えるとき、
O脚や姿勢が話題に出ることがあります。

ここで大切なのは、
O脚を「見た目の問題」として捉えないことです。

重要なのは、

  • 膝にどのような方向で力がかかっているのか
  • 体重がどこに集まりやすいのか

といった、
力の流れや偏りです。

見た目が同じように見えても、
膝への負担のかかり方は
人によって大きく異なります。

そのため、
「O脚だから膝が痛い」
「O脚を直せば膝が良くなる」
と単純に結びつけることはできません。


「運動する・しない」を決める前に整理したいこと

動作の違いによって膝にかかる負担が変わることを示したイラスト

膝の痛みがあるときは、
「運動すべきか、安静にすべきか」
という二択で考えがちです。

ですが実際には、
その前に整理しておきたいことがあります。

どんな動きで痛みが出るのか

  • 歩いているとき
  • 階段の上り下り
  • しゃがむ、立ち上がる

同じ膝の痛みでも、
痛みが出る動作によって
背景は変わってきます。

痛みが出るタイミング

  • 動き始めに痛む
  • 動作中に痛む
  • 動いたあとに痛みが残る

こうした違いも、
判断材料のひとつになります。

これらを整理せずに
「運動したほうがいい」「安静にしたほうがいい」
と結論を出すのは、
少し早いかもしれません。


膝の痛みと向き合うときに大切な考え方

膝の状態を整理し判断材料を集めている様子を表したイラスト

膝の痛みがあるからといって、
必ずしも
「運動しないほうがいい」
「運動すべきだ」
のどちらかに
当てはめる必要はありません。

大切なのは、

  • 今どんな状態なのか
  • どこに負担が集まっているのか
  • 何から整理する必要があるのか

を把握したうえで、
選択することです。

評価 → 整理 → 選択
という順番を踏むことで、
不安の正体が見えてくることもあります。


まとめ|不安を感じるのは、身体を大切にしている証拠です

膝が痛いのに運動を勧められて、
不安になるのは当然のことです。

それは、
身体の声を無視せず、
慎重に向き合おうとしているからこそ
生まれる感覚です。

無理に結論を急ぐ必要はありません。
まずは、
自分の膝に何が起きているのかを整理し、
そのうえで選択することが大切です。

判断材料が揃えば、
「何をするか」「何をしないか」も、
自然と見えてくるはずです。

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