「呼吸が浅いと言われたので、意識して深く吸うようにしている」
「腹式呼吸を続けているのに、あまり楽になった感じがしない」
このような悩みを抱えている人は少なくありません。
呼吸は健康や姿勢に大切だとよく言われます。
そのため、うまくいかないと
「やり方が間違っているのでは」
「もっと意識したほうがいいのでは」
と考えてしまいがちです。
ただし実際には、
呼吸を意識しているのに楽にならないケース は珍しくなく、
その背景にはいくつかの理由があります。
呼吸がうまくいかない理由は「肺」だけではない

呼吸というと、
肺や横隔膜だけの働きだと思われがちです。
しかし実際の呼吸は、
・胸郭の動き
・姿勢
・筋緊張
・自律神経の調整
など、多くの要素が関わって成り立っています。
そのため、
肺そのものに問題がなくても、
姿勢や身体の使い方によって
呼吸がしにくく感じる状態 が生じることがあります。
呼吸は「意識すれば自由に変えられる動作」だけでなく、
無意識下で自動的に調整されている側面が大きい ことも特徴です。
呼吸を「頑張る」ほど苦しくなるケース

呼吸がうまくいかないと感じると、
「もっと深く吸おう」
「ちゃんと吐こう」
と、意識的にコントロールしようとする人も多いと思います。
ただし、
過度に呼吸を意識すると、
かえって身体の緊張が高まり、
呼吸が浅くなったり、苦しさを感じるケースがあります。
これは、
呼吸が「タスク化」してしまい、
安心感やリラックスが低下するためと考えられています【文献①】。
特に、
痛みや不安がある状態では、
呼吸を頑張るほど逆効果になることもあります。
姿勢や安定性が整っていないと、呼吸は変わりにくい

呼吸と姿勢は密接に関係しています。
猫背や反り姿勢などで胸郭の動きが制限されると、
呼吸は自然と浅くなりやすくなります。
また、
身体を支える安定性が不足している場合、
首や肩まわりの筋肉が過剰に働き、
呼吸補助筋に負担がかかることがあります。
この状態では、
呼吸法を意識しても、
思ったような変化を感じにくいことがあります。
ストレッチや運動と同様に、
呼吸も「順番」や「前提」が合っていないと変わりにくい
という点は知っておく必要があります。
▶︎ ストレッチしているのに体が硬いのはなぜ?|柔らかくならない人に多い原因と注意点
呼吸練習が役立つケース・注意が必要なケース

ここまで読むと、
「呼吸練習は意味がないのでは?」
と感じるかもしれません。
しかし、呼吸へのアプローチ自体が悪いわけではありません。
・姿勢や身体の状態が整理されている
・過度にコントロールしようとしていない
・安心感のある状態で行われている
こうした条件がそろっている場合、
呼吸練習が役立つケースもあります。
一方で、
不安や緊張が強い状態で
「正しい呼吸」を求めすぎると、
かえって苦しさが増すこともあります【文献②】。
呼吸が整いやすい人に共通するポイント

呼吸が整いやすい人には、
いくつかの共通点があります。
・姿勢や動作も含めて全体を見ている
・呼吸を無理に操作しようとしない
・身体が安定した状態で行っている
呼吸を単独で整えようとするよりも、
全身の状態の一部として捉えている ことが多いのが特徴です。
始める前に一度整理してほしいこと

呼吸に取り組む前に、
次の点を一度整理してみてください。
・呼吸を意識すると楽になるか、不安になるか
・どんな姿勢で息苦しさを感じやすいか
・一人で調整できていると感じるか
これは「向いていない」と判断するためではありません。
より納得感のある進め方を選ぶための整理です。
まとめ
呼吸を意識しているのに楽にならないのは、
努力が足りないからではありません。
多くの場合、
整理すべき視点や順番が合っていなかっただけ です。
呼吸がうまくいかないと感じたとき、
それは「練習不足」ではなく、
身体全体を見直すタイミングなのかもしれません。
無理に正しい呼吸を身につけようとする前に、
一度立ち止まって状態を整理するという選択肢があることも、
知っておいてください。
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